ワインと聞くとフランスを想像される方が多いと思いますが、ヨーロッパではイタリアにもワインの名産地があります。それがトスカーナ州になり、イタリアの中部にある街で生産されていて、たくさんのワイン愛好家からも注目を集めている地域です。イタリアのトスカーナ州で造られるワインの特徴など、紹介していきたいと思います。
イタリアトスカーナ州について
イタリアのトスカーナ州はワインの生産地として知られており、ここのワインは日常生活で欠かせないものの一つと言われ、人々の暮らしを支える大切な役割を担っているのです。
ワインというと、日本酒やビールなどの飲みの物をイメージする人もいると思いますが、トスカーナ州ではワインが日常生活に欠かせないものからも分かるように、ワインそのものを単なる飲み物として捉えているのではなく、地域全体の歴史や文化として認識しているのです。
地域住民一人一人が同じ考えということもあり、他の地域と比べて環境に対する関心度が高く、有機栽培を行うブドウ畑が毎年増加しているのが特徴で、全体で約12,800ヘクタール存在しています。
イタリアのトスカーナ洲のワインは世界的にも有名で、ネットの上にある「ワイン・サーチャー」にも多数ランキングされるなど、その人気の高さを伺うことができます。
その他のランキングでも上位に顔を出すなど、国内はもとより国外でも高い人気を誇っているのです。
フランスのボルドーワインやブルゴーニュワインのように、有名タレントや歌手、モデルなどを始め、セレブや実業家たちが続々とトスカーナワインを購入しています。
そのためトスカーナにあるブドウ畑は、VIPが憧れるほどの価値があると言われています。
トスカーナ州の地理
イタリアのトスカーナ州は、西側にティレニア海側が面していて、北東部はアペニン山脈に接した三角形の形をしています。
全体的に見ると丘陵地が 67%、山岳地が 25%で平野は僅か8%程度しかありません。
そんなトスカーナ洲には、約6 万ヘクタールもの面積にブドウが栽培されるなど、中部イタリア地域でも最大のブドウの産地として知られています。
昔からブドウの産地として知られているシエナからフィレンツェにかけて存在するキャンティ地区を中心に、多くのブドウが生産されています。
全体的には、比較的なだらかな丘陵地にブドウ畑が集中しています。
ここは夏は暑く冬は非常に寒い大陸性気候でもあり、1 日の中でも寒暖の差が激しいのです。
トスカーナ州は海岸沿いの地でもあり、ラツィオ州に近い位置にあるグロッセートを始め、ボルゲリやリボルノ、そしてピサからマッサ・カラーラまで海と丘に囲まれています。
ブドウは夏場に熟成しますが、夏の時期は太陽の日差しが非常に強いのが特徴です。
土壌には石や砂が多く、さらに石灰質や火山質などが混じっているような、複雑な土壌を形成しているのです。
トスカーナ州で生産されているブドウの種類
イタリアのトスカーナ州は温暖な気候が特徴で、その気候を活かして現在でも100 種類以上のブドウが栽培されています。
ブドウの生育に適している土地が多いのですが、現在は品種のほとんどが絶滅の危機にさらされているのです。
トスカーナ州には様々な品種があり、どれも高い人気を誇っているのですが、その中でも特にトスカーナワインのシンボル的な存在でもある「サンジョヴェーゼ」が注目を集めています。
サンジョヴェーゼは、トスカーナ地方で栽培されているブドウの中でも62%程度を占めており、キャンティなど多くのトスカーナワインに用いられているのが特徴と言えます。
サンジョヴェーゼ以外では、イタリアでは珍しいとされるメルローやカヴェルネ・ソ—ヴィニオンなど、フランスのブドウの品種が多く目立ちます。
トスカーナ原産であるトレッビアーノ・トスカーナなど、白ワイン向けのブドウも人気があります。
【イタリアワイン】【赤ワイン】モローナ・タネート・トスカーナ・ロッソ 2013[フルボディー]
トスカーナ地方の代表的な産地
トスカーナでは、平地を除いた多くの州でブドウが栽培されており、そこでワインも醸造されています。
全体的には様々なところで生産されていますが、その中でも特に中央部が多く、産地としても有名な場所としてキャンティ・クラシコがあります。
その周辺には、中世からの伝統を引き継いだ DOCG ワインカルミニャーノが、北側には白ワインの産地であるヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノなどが、イタリアでも伝統的なワイン生産地として知られています。
シエナ県南部に広がっている丘陵地のモンタルチーノは、イタリアでも最高級のワインの一つである、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産地でもあります。