フランスと同じように、イタリアにも有名なワインはたくさんあります。その一つがピエモンテ州のワインであり、トスカーナ州のワインと同じように世界的にも高い人気を誇っているのです。もちろん日本にもたくさんのファンがいて、ピエモンテ州のワインを買い求める人も少なくありません。そんな魅力的なピエモンテ州のワインについて紹介をします。
ピエモンテ州とワイン
イタリアには有名なワインの産地がありますが、その一つがピエモンテ州(Piemonte)です。
ピエモンテ州は、イタリアワインの中でも格付けの高いワインが多いことでも知られており、イタリアを代表する伝統的な産地として知られています。
この地域では高品質なワインを多数作り出していて、ワイン好きからの評判も上々です。
イタリアのワイン産地としても名高いピエモンテ州は、イタリア半島の西北部に位置しており、スイスとフランスとの国境沿いにあります。
ランゲ地区やロエーロ地区、モンフェッラート地区といったブドウ畑の名産地は、2014年に世界遺産に登録されたことでも話題を呼んでいます。
ピエモンテ州で生産されているピエモンテワインは、近年ではピエモンテ州全域で力を挙げてワイン事業に対する投資を支援するなど、ワインマーケットの拡大戦略を図っています。
その一環としての事業が、2010年にバローロ村に設立されたワインミュージアムになり、ワイン文化を情報世界に向けて発信するなどの活動も行っています。
そのように様々な努力をしているにもかかわらず、トスカーナ州やヴェネト州への人気の方が上回るなど、観光客の増大などか原因で、ピエモンテワインの知名度は国際的にも減少傾向にあることは否めません。
また2017年の記録的な異常気象も影響して、戦後で最も生産量が少ない年になったことは記憶に新しいところです。
ピエモンテワインの品質が気になる人もいると思いますが、品質については、良いものもあれば悪いものもあり、その差が激しいのが特徴と言えます。
ピエモンテで生産されているブドウ品種
ピエモンテ州では様々な種類のブドウが生産されており、それぞれに特徴があります。
中でもピエモンテを代表するのがバローロとバルバレスコになり、それらはピエモンテの土着の品種として有名な、ネッビオーロ種100%で作られています。
ネッビオーロは冷涼な気候に適していて収穫時期が遅いこともあり、栽培自体が難しいと言われています。
しかしタンニンが強く、長期熟成にも耐えうるなどのメリットも持っています。
ピエモンテの土着の白ブドウ種であるアルネイスは、トリノ大学が1960年代に栽培方法を研究して復活させたことで人気が高まった品種になり、DOCGにも認定されたことが話題になりました。
コルテーゼ種によって生成されるガヴィと一緒に、ピエモンテを代表するような品種になっています。
他にも50種くらいの土着のブドウ品種があり、フランスの品種としても使われることが多いです。
ピエモンテ地方で有名なワイン 「バローロ」「 バルバレスコ」
イタリアのピエモンテ地方には様々な種類のワインがありますが、その中でも特に有名なものとしては以下のものがあります。
ワイン愛好家はもちろん、マニア以外でもイタリアのワインを理解するためには、まず人気のワインを把握しておくことが大切です。
ピエモンテで人気のワインの一つが、マニアだけでなく初心者からも注目されているバローロなのです。
バローロは、弟分のバルバレスコと同じように、ネッビオーロ品種100%で生産されているのが特徴でありますが、バローロは力強いイメージがある一方で、バルバレスコはややまろやかな感じのワインと言えます。
バローロの生産者である「ルチアーノ・サンドローネ」は、ブルゴーニュのブドウ造りのスタイルをバローロに取り入れたワイン造りを行っており、高品質且つモダンなバローロを生産しています。
自然農法を取り入れているのが特徴で、ブドウが持つ力を最大限に引き出して栽培を行っているのです。
ルチアーノ・サンドローネは、人気漫画である「神の雫」に登場したことでも話題になりましたので、その名を聞いたことがある人もいるかもしれません。
ガヤのバルバレスコについてですが、ガヤは世界でもトップクラスを誇る生産者の一人であり、「イタリアワインの帝王」とも呼ばれています。
アンジェロ・ガヤが生産するバルバレスコは、イタリアはもちろん世界各国からも高い評価を得ているのです。
バルバレスコは、バローロと同じようにネッビオーロ種100%を使用されているのが特徴で、バローロの弟分とも言われています。
バルバレスコがこれほどまでに有名になったのが、何を隠そうアンジェロ・ガヤの功績が大きいとされているのです。