ブランド靴と言えばイギリスというほど、この国には様々な種類のブランドが存在しています。グレンソンも人気の高いブランドの一つで、これまで本物の革靴を追求してきているのが特徴と言えるでしょう。イギリスでも名高いグレンソンについて、その特徴やポイントなどを紹介していきます。
名の知れたブランド グレンソンとは?
グレンソンのスタートは1866年になり、革靴職人であるウィリアムグリーンが、イギリスのノーサンプトンにあるラシュデンという地域に小さな靴工房を開いたのが始まりです。
ブランド開設当初の社名は「Green&Son」で、後に短縮されて「Grenson」となり、現在のグレンソンと呼ばれるようになりました。
グレンソンが設立された時代は、ノーサンプトンではたくさんのライバルメーカーが次々と誕生した時期でもあったことから、それらと競合をしながら成長を続けてきました。
エドワードグリーンやチャーチ、クロケット&ジョーンズなど、名の知れたブランドが同じ時代を生き抜いています。
グレンソンは、どのブランドよりも歴史が古いことも特徴です。
1874年に、ウィリアムは最初の靴工場を開業しましたが、当時はそれぞれの工程に特化した生産体制を持ち、自宅の庭を活用して靴作りに励みました。
グレンソンが手掛けてきた靴は、複数の工房での工程を経て完成し、その後は集荷所に集められて出荷されていました。
ただそのままでは近い地域だけにしか提供されないことから、それを改善するために、できるだけたくさんのメーカーに対して需要拡大を図るよう、工場を改築していくようになります。
生産可能な工場を拡大することで、より秀れた職人たちが集まるようになり、質の良い靴を提供できるようになりました。
グレンソンは1895年に法人化を行い、1911年にはさらに工場を拡充させ、大量生産が可能な製法「グッドイヤーウェルト製法」を取り入れました。
これにより一足あたり、およそ200の工程という製造スタイルを確立することに成功したのです。
グレンソンの革靴とは?
グレンソンが手掛ける革靴は、高品質で高性能なものが多いのが特徴です。
その秘密はブランドのスタイルにあり、一つ一つの製品を熟練した職人たちが丁寧に作り上げていきます。
職人たちは細部にまでこだわり、細かい部分まで丁寧で繊細な技術を駆使して製造していきます。
それがレベルの高い製品になり、見た目では決して分からない履き心地の素晴らしさを実現しているのです。
履いた瞬間に、今まで感じたことのない気持ち良さを実感できるでしょう。
さらにはデザインにも特徴が感じられ、全体的にベーシックでクラシックに仕上げられたものを多く見ることができます。
そのスタイルは時代が変わった現在でも引き継がれており、今もシンプルなデザインでありながらも高度な技術を垣間見える革靴を作り続けています。
ブランド靴と言えば、最新のトレンドをバランスよ良く取り入れることが多いのですが、グレンソンはトレンドを取り入れることはありません。
常にクオリティーが高い、高品質な製品にこだわり続けているのです。
もちろんその現状に満足することなく、常に前向きな姿勢で製造を行っています。
トレンドに左右されることのないブランドのスタイルが、たくさんのファンを魅了していると言えるでしょう。
本国のイギリスはもちろん、それ以外の国々でも革靴好きな方々から高い支持を集めているのです。
安定的な人気を継続できる、それがグレンソンの特徴であり、魅力でもあります。
古くからの伝統や歴史を大切にするグレンソンだからこそ、現代でもなお世界中から愛され続けているブランドとして君臨しているのです。
こちらのブランドは日本でも好評で、普段から革靴を履くビジネスマンを中心に、幅広い層から人気を呼んでいます。
グレンソンのポイント
グレンソンの靴のポイントを紹介します。
*コバの張り出しが控えめである
まずはコバの張り出しです。
グレンソンの革靴は、チャーチやクロケット、チーニーなどのメジャーなブランド靴と比較すると、コバの張り出しが控えめになっています。
*独自の手法で男らしさを醸し出している
男らしい雰囲気にまとめていることも、グレンソンの特徴と言えます。
イギリスの靴は全体的にコバの張り出しを大きくして、男らしい雰囲気にまとめているものが多いのですが、グレンソンはコバ周辺の仕上げがとてもキレイになっていて、男らしさを演出しているのです。
*ヒドゥンチャネル仕様である
グレンソンの靴はヒドゥンチャネル、いわゆる伏せ縫い仕様になっているのもポイントと言えます。
これによって、見た目の美しさを演出できます。