フランス北東部で生産されているのが「シャンパーニュワイン」になり、フランスでの主要ワインの産地としても有名ですボルドーやブルゴーニュワインと同じように世界的に名高いワインの一つで、たくさんのワインファンから親しまれています。他のワインよりも、シャンパーニュワインを好む人も決して少なくはありません。そんな魅力的なワインである、シャンパーニュワインについて紹介します。
シャンパーニュワインとは
シャンパーニュワインが生産されているシャンパーニュ地方は、フランス北東部に位置しており、ワイン生産地として知られています。
フランスにはいくつかの種類のワインがありますが、それら主要ワインの産地の中でもシャンパーニュ地方は、最も北の位置にあるのが特徴と言えます。
シャンパーニュ地方はシャンパンの産地としても知られており、商品としては「シャンペン」や「シャンパーニュ」などと表記されることもあります。
シャンパンというのは、ブランドが国際的に保護されているのが特徴で、シャンパンという名称を使用できるのはシャンパーニュ産の指定されたブドウの品種を用いて、指定された製法によって造られたものに限られます。
シャンパーニュ地方は、フランスにあるパリの北東部150キロ程度の位置しており、ここでは他にも少量ではありますが、コトー・シャンプノワやロゼ・ドゥ・リセと呼ばれるスティルワインも生産されています。
ただAOCとしては認可されていないのが特徴です。
AOCとは「Appellation d’Origine Controlee」の略称であり、原産地呼称のことを言います。
シャンパーニュ地方は、元々はフランスの州の一つになっていましたが、現在はシャンパーニュ・アルデンヌ地域圏の一部になっているのです。
シャンパーニュという名前や地名は他の国にも存在しており、例えばスイスには「シャンパーニュ」が、ブランデーには「シャンパーニュ」という地名が存在しています。
シャンパーニュワインの歴史
フランスのシャンパーニュ地方は全体的に冷涼な気候であることから、発酵段階のときに気温が下がることが多く、そのため液体に微発泡が残ることがあります。
これがシャンパーニュの泡の正体なのです。
シャンパーニュワインは発泡に特徴がありますが、発泡ワインとして確立されるようになったのは17世紀末と言われています。
ただシャンパーニュワインは、その前からも良質なワインの産地として高い評価を受けていました。
その高い品質のため、フンスの大聖堂で行われる王の戴冠式などの儀式では、祝宴に利用されていたほどです。
17世紀末になると、樽の中で発泡したワインをそのままの形でガラス瓶に詰められるようなり、さらに18世紀初頭になると、これまでは禁止されていたガラス瓶でのワイン輸送が許可され、それによってシャンパンの存在が多くの地域に知れ渡ることになったのです。
シャンパーニュの発泡ワインは各地で高い評価を受け、話題を呼ぶことになります。
18世紀以降、シャンパーニュの発泡酒ワインは多くのところで作られるようになっていき、発泡状態を維持実現するための試行錯誤が何度も繰り返されます。
試行錯誤の結果、澱を瓶の口に集めた後に一度に除去する「ルミアージュ、デゴルジュマン」という手法が編み出されることになり、これまでよりも高品質のシャンパンを味わえるようになっていきました。
シャンパーニュ地方のシャンパンの名声はさらに広がっていき、各国の王室や貴族の間でも話題になりました。
シャンパーニュワインの製造方法
シャンパーニュワインについてはAOCが大きく関係しており、2010年の改定によってシャンパンの使用が許可された品種は、次のものに限定されるようになります。
具体的には、シャンパーニュ地方で栽培されたピノ・ノワールを始め、ピノ・ムニエやピノ・グリ、アンフュメ、アルバンヌ、プティ・メリエやピノ・ブランやシャルドネ種です。
AOCの改定では製造方法も規定され、ワインについては瓶内二次発酵を行い、その上で15ヶ月以上の熟成を行います。
その際に元になっているワインは、色々なレシピによってブレンドされるのが特徴で、発泡の基になるシロップの添加やリキュールとシロップを仕上げに添加するのも大きな特徴と言えます。
シャンパーニュワインの製造方法はフランスだけでなく他の国、例えばスペインやイタリアのスプマンテの一部地域、カタルーニャ地方にあるカヴァやドイツのゼクトの一部地域などがありますが、シャンパンと他の製造方法の違いは、高い醸造基準や長期間に渡った熟成期間にあります。
さらに生産者ごとに振り分けられた場合は、ラベルに記載されるのも特質と言えます。